歯周病のメカニズム(1)
<歯周病のメカニズム>(第1話)
こんにちは、メガネの廣原です。
今日から2回シリーズで歯周病についてお話していきたいと思います。
この細菌こそが歯周病を引き起こす原因となります。
いいかえれば、歯の根のまわりの柔らかい組織だけが、歯垢の中に含まれている細菌によって侵されているのが歯肉炎です。
いわば、歯肉に限定された病気です。
この歯肉炎がすすむと歯周病になるのですが、歯肉炎になれば必ず歯周病になるとは限りません。
歯肉炎のままで終わる人もいます。
また、歯肉炎にかかって、すぐに歯周病になる人もいれば、比較的長い時間を要して歯周病になる人もいます。
年齢や体の抵抗力、そして細菌の種類、歯肉の性状によってまちまちです。
出血するのは、歯と歯肉の間にポケットができ、その内側の歯肉に炎症が存在するからです。
この炎症はポケットの中、特に歯の根の面に歯垢や歯石がべっとりとつくとおきます。
歯肉の内側には毛細血管が走っていて、歯肉溝(歯と歯肉の境目で健康な状態のこと)へ栄養を送っているわけですが、細菌の侵入によって炎症が起きるとエネルギーの消費量が増え、その結果、栄養の供給が不足してしまいます。
そこへ歯ブラシをかけたり、リンゴをかじったりして物理的な刺激を与えると、血がにじみでるというわけです。
歯ぐきから血が出るということは、細菌がそこに存在しているということであり、歯周病の徴候といえるでしょう。
●出血する場所
●痛みについて
こんにちは、メガネの廣原です。
今日から2回シリーズで歯周病についてお話していきたいと思います。
■歯周病とは
歯と歯ぐきの間から入ったバイ菌が、歯肉に炎症をひき起こし、さらに、歯肉の中にある歯槽骨(アゴの骨)を溶かしてしまう、これが歯周病(歯槽膿漏)という病気です。■メカニズム その1 <細菌の繁殖>
歯垢や歯石がたまると、ここをかっこうのすみかとして歯と歯肉の境や歯と歯の間、歯のくぼみなどに細菌が繁殖します。この細菌こそが歯周病を引き起こす原因となります。
■メカニズム その2 <歯肉炎>
歯肉炎というのは、歯肉と歯肉線維が炎症を起こした状態で、その炎症はまだ骨とか歯根膜まで達していない段階です。いいかえれば、歯の根のまわりの柔らかい組織だけが、歯垢の中に含まれている細菌によって侵されているのが歯肉炎です。
いわば、歯肉に限定された病気です。
この歯肉炎がすすむと歯周病になるのですが、歯肉炎になれば必ず歯周病になるとは限りません。
歯肉炎のままで終わる人もいます。
また、歯肉炎にかかって、すぐに歯周病になる人もいれば、比較的長い時間を要して歯周病になる人もいます。
年齢や体の抵抗力、そして細菌の種類、歯肉の性状によってまちまちです。
■メカニズム その3 <歯ぐきから血が出る>
●出血するしくみ出血するのは、歯と歯肉の間にポケットができ、その内側の歯肉に炎症が存在するからです。
この炎症はポケットの中、特に歯の根の面に歯垢や歯石がべっとりとつくとおきます。
歯肉の内側には毛細血管が走っていて、歯肉溝(歯と歯肉の境目で健康な状態のこと)へ栄養を送っているわけですが、細菌の侵入によって炎症が起きるとエネルギーの消費量が増え、その結果、栄養の供給が不足してしまいます。
そこへ歯ブラシをかけたり、リンゴをかじったりして物理的な刺激を与えると、血がにじみでるというわけです。
歯ぐきから血が出るということは、細菌がそこに存在しているということであり、歯周病の徴候といえるでしょう。
●出血する場所
○歯肉の内側
血が一番多くでるのは、細菌に接している歯肉の内側です。ですので、ポケットが深いほど悪質な嫌気性菌が繁殖していると思っていいでしょう。
○歯肉の外側
歯肉の外側から出血することもあります。
これは、内側の炎症が移ってきたためで、この場合、ポケットの底はかなり強い炎症を起こしていることが予想されます。
●痛みについて
歯周病は、上記のとおり、歯ぐきに物理的な刺激を与えると出血はしますが、一般的には痛みはありません。
痛む場合には、歯肉が化膿した時の痛みです。だから歯周病のことを別名「沈黙の病気」ともいわれています。
したがって、痛みがないからといって、ポケットができているのを放置しておくのは禁物です。
命を落とすことはないでしょうが、大切な歯を失うことになりかねません。